イムラアートギャラリー京都 imura art gallery Kyoto

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日野田崇 個展
「空気の民」


「空気の民」
2017
Ceramics
75 x 48.5 x 30.5cm
photo:Kazuo Fukunaga

2017.11.25 (土) 〜 12.23 (土)

この度イムラアートギャラリーでは、日野田崇個展「空気の民」を開催いたします。

イムラアートギャラリーでの個展は2年ぶりとなります。この2年間、フランス、中国、インドネシアなど数多の美術館でのグループ展に参加し、国内外から更に注目を浴びている日野田。本展では、新たな造形に挑んだ新作を中心に展示いたします。今まで以上に複雑化された絵画イメージや、割れ目を作るなどの造形の特異さはさることながら、今回の一番の特徴は、空間構成要素であったカッティングシートや作品表面上の二次元イメージ内にて使用することが多かったカタカナや柄自体を、三次元の立体作品として具現化して登場させた点と言えましょう。同調やコンセンサスを重んじるばかりに排他的になり、閉塞感の充満してしまった社会の匂いを今回の作品群の通底音にした、という日野田。秘めたる焦燥感、怒り、こみ上げる感情のうねり、発露を感じられる作品群となっています。 三次元と二次元による空間構成が変貌を遂げた本展覧会。是非、ご高覧下さい。


「空気の民」
ポピュリズムと暴力の連鎖が世界を覆っている。その中でほんの少しでもより良い世界をつくっていくことは果たし てできるのだろうか。それは、「自分と異なるもの」をどのように認め、それとともに過ごすことができるのかにかかっ ている。何事も暗黙のうちに同調を強いられる社会で、空気を読むことばかりに汲々としている私たち。ここに大き く欠けているのは、他者に向けての「想像力」と「ことばの力」だろうと思う。「言霊(ことだま)」という表現があ るが、今の私たちが話し、書く(というより入力する)言葉からは、奥深い響きや何か根源的なものを揺り動かす力 は失われつつある。

今回の展示では、24時間営業しているコンビニなどに代表されるような、生活空間から闇や不便を追い出す風潮 の反対、つまり自分の中の闇や、理性で割り切ることのできないものを見つめるような作品と、そしてもう一つの系 統として、ことばを具体化する「文字」の造形、そして発音される「音」やそれにつきまとう「意味」のイメージに 着目した作品が並ぶ。これにはもうひとつ、自分の影響源の一つである、グラフィティの文化に立ち返る気持ちもあっ た。タギングの空間は公と私の出会う場であり、表現という行為自体がいやでもいくばくかの場所を占めてしまう、 声を放ってしまう(つまり何者かを傷つけてしまう)ことの両義性について思いを馳せたことも、今回の作品群につ ながっている。

日野田崇


個展の開催にあわせて、この10年間に制作されたインスタレーション作品の展示風景を収録した作品集『日野田 崇 作品/場』 をimura art +booksより刊行いたします。 展覧会とあわせてお楽しみください。

〈オープニングレセプション&トーク〉

マルテル坂本牧子×日野田崇
2017.11.25 (土) 17:00~
会場:イムラアートギャラリー京都
※作品集の出版記念として、ブックサインニングも同日開催いたします。
(『日野田 崇 作品/場』 ISBN : 978-4-9908915-6-5 ¥1,200)

京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31 Tel:075-761-7372 休廊日:日・月曜&祝日

MORI YU GALLERY 京都

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五十嵐英之
「交叉する点 溢れる絵具」


2017.12.9(土)~ 2018.1.21(日)
レセプション:12.9(土) 17:00-19:00
冬期休廊:2017.12.27(水) 〜 2018.1.9(火)

ある空間で“みる”事を確かめる行為として、絵画等を選択した。視点や視線など様々に設定された状況を踏まえた実験と実践。特に他者同士が結んでいる視線については、特別な目的を背景に置きながら多く観察してきた。

窓のブラインドのように向こうとこちらの境界を作るような空間の在り方には、絵画の画面上の課題と繋がる何かを感じずにはいられない。版画の印刷のプロセスにも版面と画面との関係に境界があり、そこに起きる様々なコトについて考えさせられる。境界という場において交叉する様々なモノやコトの在り方には、可能性が多く潜んでいると確信をもっている。

五十嵐英之

京都市左京区聖護院蓮華蔵町4-19 Tel:075-950-5230 休廊日:月曜日・火曜日・祝日

エンアーツ eN arts

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「UNITED」
白子勝之 田中真吾  松田啓佑


2017.11.3(金)〜 12.9(土)
オープニングレセプション:11.3(金)18:00-20:00
会期中 金・土・日 12:00-18:00 開廊
アポイントメント 承ります

今年11月eN artsは開廊10周年を迎えることとなりました。これもひとえに関係各位のご支援ご厚情の賜物と深く感謝しております。今後とも倍旧のご支援ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
10周年を記念し、弊廊では 白子勝之・松田啓佑・田中真吾 によるグループ展覧会「UNITED」を開催いたします。是非ご高覧下さい。

eN arts


「作品は特定の意味を有さず、複数のイメージを内包しながらただそこに在るだけである。」

白子勝之

1984 年滋賀県生まれ。 京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻漆工修了。
白子勝之は檜、楢、シナ等から 造形に最適な材や漆・顔料を選び抜き 作品を創り上げ、そ れらの作品は大きく ASSEMBLE, CONNECT, SCATTER, SCRIBBLE, JUGGLE の 5 シ リーズに分かれます。作品制作のみならず日常生活においても自分なりのこだわりを保ち、美への追求を怠らない白子勝之。陶芸・漆工・ 絵画・彫刻・写真・・・あらゆるジャンルに於ける自身の美意識を複数の自然界の造形物か ら得たモチーフに凝縮する。作品の美しさのみに焦点をあて、完成した作品は意味を持たず、 息をのむ美しさだけが際立つニュートラルなスタンスを保っています。


「人が火を使うということ。 私はそこから生まれる物質の変性を取り入れながら制作を行っている。
やっていることはシンプルだと思う。 形式に拘らず、様々な素材を組み立てては燃やす。作品によっては崩れた物質をまた組み立 て直し、再度燃やす。その行為をただただ繰り返す。紙は灰となり、木材は焼け落ち、鉄は湾曲し、ビニールは溶解して液体へと還元される。
作業を続ける中で、ふと、自分が何をしているのか分からなくなる。 この作業は「壊している」のか「作っている」のか、それとも「描いている」のか「削っている」のか、分からなくなる。
何かしら形として積み上がっていく以上、大局的に見れば「作っている」という言葉に集約されていくとしても、そこに至るまでの一手一手は、常に「再生」と「破壊」の二極を等値として含み続けている。「壊す」だけではなく「作る」だけでもない。その同時発生性。 それは、「壊しながら作る」であり、「作りながら壊す」でもあるという矛盾を抱えながら、 自らの選択をどこで行うのかと問い続けることである。
何も明確ではない。何か一つでは言い切れない。その曖昧さを肯定すること。 行為が積み上がった果てに立ち現れてくるものが何なのか、いまだ私は適切な言葉を持たな いが、そのような結果にも人の想像力は働きかけ、視覚は何かを見つけ出そうとする。そうした作品とのやり取りの中から、表現と言葉の可能性を探していきたいと思う。」

田中真吾

1983年大阪府生まれ。 京都精華大学大学院芸術研究科修了。
田中真吾は 在学中より一貫して「火」を題材に、「火」を材料・道具・手段として駆使しな がら、様々な角度から「火」を表現する作家で、「焼く」「溶かす」という意志が関与する人為的な行為と「燃える」「溶ける」という人がコントロールできない現象の狭間を往き来しながら制作を続けています。

田中の作品シリーズは「trans」からスタートしました。「trans」では、何層にも重ねた紙を シンプルに「焼く」ことにより、その紙は表層から順に燃え上がり、やがては炭や灰と化し、 想像をはるかに超える美しい造形物(作品)を生み出しました。「trans」から「overlap」「HEAT」 「ゆらぎの界面性」といくつかのシリーズを経て「re: trans」が誕生しました。このシリーズ では廃材や端材など異素材を組み合わせ「焼く」という行為を施すことにより、燃焼現象そのものを作品とするのではなく、異素材と燃焼のレイヤーにより作品に奥行きが生まれました。 「warp」では、同一条件(例えば「等間隔に設定された箇所に5秒間バーナーをあてる」) を保ちながら鉄板を「焼く」行為の繰り返しにより、その鉄板がうねり歪んでいきます。人為的な行為と自然現象が織りなす「アンバランスの美」が火と人間の関係性を象徴しているかのような作品群です。


「人間は見たいものしか見れず、使っている言語によっても見える世界が違うように、絵画の言語によっても見える世界があるはずで、それを直接絵にしようとしています。 そのために私は、あらゆるものを、存在しているというところでピントを合わせて、そこから絵画の言語によって世界を認識して絵にできるのではないかと考えています。」

松田 啓佑

1984年生まれ。
京都市立芸術大学大学院(油画専攻)修了。
2014年 東京ワンダーサイト入選。
2017年3月11日上野の森美術館 VOCA展2017 出展(推薦者:森美術館学芸員徳山拓一氏)
松田啓佑の絵画は、抽象画と思われがちですが、実はその逆で 「目の前に現れるイメージをそのまま描き写す」 すなわち描く対象が明確に存在するのです。現れては霧消するイメージが自身の脳裏に留まっている間に、迷いのない大胆な筆使いと色彩で描くという独自のスタイルを貫き通しています。

京都市東山区祇園北側627 円山公園内八坂神社北側 Tel:075-525-2355 開廊日:金・土・日曜日

京都芸術センター Kyoto Art Center

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東アジア文化都市2017京都
「アジア回廊 現代美術展」


2017.8.19(土)〜 10.15(日)
会場:京都芸術センター(無料)
   元離宮二条城(有料)

主催:京都市
   東アジア文化都市2017京都実行委員会

出展作家:西京人 草間彌生
     堀尾貞治+現場芸術集団「空気」
     今村源 中原浩大 三嶋りつ惠
     やなぎみわ 伊藤存
     宮永愛子 花岡伸宏 久門剛史
     谷澤紗和子 ヒスロム 中村裕太+谷本研
     キムスージャ チェ・ジョンファ
     オ・インファン  ハム・キョンア
     ミックスライス ヒョンギョン
     蔡國強(ツァイ・グオチャン)
     楊福東(ヤン・フードン)
     陸揚(ルー・ヤン)
     何翔宇(ヘ・シャンユ)
     陶輝(タオ・フイ)


世界遺産・元離宮二条城と京都芸術センターに、日本、中国、韓国を代表するアーティストが集結!

「アジア回廊 現代美術展」は、8月から11月に行われる東アジア文化都市2017京都のコア期間の現代美術部門を担うメインプログラムとして、日中韓の現代アーティスト25組を紹介します。

メイン会場は、江戸時代の始まりと終焉の地とも言われ大政奉還の舞台にもなった、世界遺産「元離宮二条城」と国の有形文化財でもある「京都芸術センター」。二条城では、天守閣跡、堀、東南隅櫓、二の丸御殿台所など城内全域に作品が展開されます。今を生きる日中韓の現代アーティストたちによる多数の新作を含むダイナミックな最新現代アートを、400年以上続く伝統建造物や情緒溢れる元小学校の中で見られる貴重な機会になるでしょう。

http://asiacorridor.org

京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 Tel:075-213-1000

アートスペース虹 ART SPACE NIJI

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今村遼佑 展
「くちなしとジャスミンのあいだに」


「くちなしとジャスミン」
映像/フルHD、4:14

2017.12.12 (火)〜 12.17(日)

2016年夏からの一年間のワルシャワ滞在中に制作されたものを中心に、個人、他者、環境をめぐる感覚と記憶をテーマにした作品を発表予定。

京都市東山区三条通神宮道東入ル東町247 Tel:075-761-9238 休廊日:月曜日

ヴォイス・ギャラリー MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w

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現代美術二等兵活動25周年
「駄美術の山」


2017.11.28(火)~ 12.9(土)

*12月9日(土)18時より、会費制にて、「25周年記念式典」を行います。会場や、詳細につきましては、後日発表いたします。みなさまのご参加をお待ちしております!

“駄美術一筋25年”
20周年のときもは、もうそんなに経つのかと思い
感慨深かったのですが、それから5年経っただけで、
それは感慨から驚嘆に変わっていました。
人が25年かけて成し遂げる事を考えたとき、
現代美術二等兵が25年かけて何を築いたのか…。
それは無駄にそびえる駄美術の山ではないのかと。
「チリも積もれば山となる」や
「枯れ木も山のにぎわい」等、山になれば相応の
価値になると古の言葉にありますが、
今現在、価値ある何かを築いてこれたのか?
自分たちでは分からない始末。
今回ギャラリーに枯れ木やチリならぬ25年分の
ありったけの駄美術を並べてみます。
行けども行けどもそこは駄美術。
どんな山になっているかご高覧頂けたら幸いです。

現代美術二等兵

京都市下京区富小路通高辻上る筋屋町147-1 Tel:075-341-0222 営業時間:11時~19時 休廊日:日・月曜日

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

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<@KCUA1.2>

 

京都市立芸術大学退任記念
「西田眞人展 —絵事循環—」


2017.12.15(金)~ 2018.1.8(月祝)
休館日:月、年末年始(2017.12.29−2018.1.3)

京都市立芸術大学美術学部日本画専攻教授の西田眞人の退任記念展を開催します。日展出品作品を中心に23点の作品を展示予定。

京都市中京区油小路通御池押油小路町238番地の1 Tel:075-334-2204 休廊日:月曜日

 

同時代ギャラリー DOHJIDAI GALLERY of ART

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<ギャラリー>

 

「えんとつ町のプペル展」
西野亮廣


2017.12.12(火)~ 12.24(日)*12.18(月)休廊

四年の歳月をかけ、多くのアーティストと共に作り上げた作品。
作品を制作する費用をクラウドファンディングにて集めクラウドファンディングを日本に広めた立役者が作り上げた作品です。
数々の海外で個展出店も行なっています。

<ギャラリーショップコラージュ>

 

「うるし展 忘却と祈りの旅」
佐々木萌水


2017.12.12(火)~ 12.17(日)

時々、なぜこの道にきたのか、わからなくなります。それでも、ひとつひとつこれまでの道を思い出していくことで、その積み重ねを確かに感じることがあります。
漆をつかって制作をしていると、毎日の美しい繰り返しや、その中にある少しずつの積み重ねをよく感じられる気がします。私にとって、それが漆の大きな魅力のひとつでもあります。
この展覧会では漆の素材や技法だけでなく、時間を感じてもらえたらと思っています。

〈佐々木萌水/Moemi SASAKI〉

1991 北海道生まれ
2014 京都市立芸術大学美術学部工芸科漆工専攻卒業
2016 同大学院漆工専攻修了
2014 京都市立芸術大学美術作品展(大学内大ギャラリー/京都)【同窓会賞】
2015 個展「おやすみ」「おはよう」「いただきます」(同時代ギャラリーコラージュ/京都)
    次世代工芸展(京都市美術館別館/京都)【建畠晢賞】
2016 漆芸の未来を拓く 生新の時2016(輪島漆芸美術館/石川)
2017 はならぁと「稜線」(曽爾村今井/奈良)
2015~17 アートフェア札幌(クロスホテル/北海道)

 

「DO ART JUNCTION 2017
愛がいっぱいのクリスマスを。」
障害者支援施設DO


2017.12.19(火)~ 12.24(日)

CDアートで楽しくデコレートされたポップなツリーやかわいい絵がオーナメントになったウインドーに、個性がキラリのアーティストたちの胸キュン作品も登場。
ラブ満載のコレクションでメリークリスマスを楽しもう!

〈開催のお問い合わせ〉
「DOアートジャンクション」係
0774-55-8800

京都市中京区三条御幸町南東角 1928ビル1階 Tel:075-256-6155 休廊日:月曜日

ギャラリー16 galerie16

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伊東宣明 個展
「生きている/生きていない 2012-2017 」


2017.12.12(火)〜 12.23(土)

「生きている/生きていない」
作者自身が心臓の音を聴き、心音に合わせて肉の固まりを叩く映像。
通常私が聞いている「音」を他者に100%伝える事は不可能であり、映像の中の私が「生きている」事を他人に伝える事は同様に困難である。この映像は作者自身の心音に合わせて、「死んでいる肉」を叩き、作者が「生きている事」を他者へ伝える事を目的としている。この映像が続く限り映像の中の私は「生きている」のである。

また一年に数回、場所を変え同じ映像を制作している。これは徐々に年をとる身体の記録でもあり、「生きている」身体から「生きていない」身体への過程を晒す行為でもある。
なお古い映画の心臓の効果音は生肉を叩いて音を作っていた。

伊東宣明

京都市東山区三条通白川橋上ル石泉院町394 戸川ビル3階 Tel:075-751-9238 休廊日:月曜日

ギャラリーギャラリー GALLERYGALLERY

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<ギャラリーギャラリー>

 

ギャラリーギャラリー特別展
小林正和 回顧展
「一本の糸から」
立体

 

2017.12.15 (金)~ 12.24 (日)

京都市下京区河原町四条下ル東側 寿ビル5階 Tel:075-341-1501 休廊日:木曜日

グランマーブル ギャラリー・パルク

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越中正人 個展
「何かによる、何かしらの、何かであって、
そして何だか正しいらしい何か」



2017.12.9(土)〜 12.27(水)

〈展覧会概要〉

越中正人(こしなか・まさひと/1979年・大阪生まれ)は、これまで写真をおもな表現媒体として、2000年の「Mio Photo Award 2000 優秀賞」受賞をキャリアのスタートに、2008年には『UBS Young Art Award for Asia』(G27 / チューリッヒ・スイス)を受賞、2009年に越後妻有アートトリエンナーレ(新潟)への出品、2013年にWROメディアアートビエンナーレ(ポーランド)などの国際展に参加するなど、これまでに多くの個展・グループ展での発表、アートフェアへの参加などにより、その活躍の場を広げています。また、近年では「BIWAKO BIENNALE 2012」(滋賀・2012年)での《Hidden present》や、「Anagolism」(C.A.P. / 神戸 / 2015年)での《hello...》などの映像作品、個展「from one pxcel」(ポーラ美術館 / 神奈川 / 2015年)では、セザンヌへのオマージュとした映像インスタレーション作品を発表するなど、その表現方法は多様化・多層化しているといえます。

そうした作品制作の根底には「集合(集団)」と「個(個人)」の関係性への眼差しが通底しており、越中はそこに写真を介在させることにより、それぞれの成り立ちや変容、その狭間に在る多様さや曖昧さの様相、そこに生じる相互作用あるいは分断など、「私と私たち」を包む不可視を捉えた作品を制作しています。

本展では現在に越中の眼差しの向く先を、大きく二つの作品から知ることができます。
展示されるビデオ作品《 冥婚 》は、未婚のまま亡くなった者を、その遺族が不憫さや一族の繁栄を閉ざすかもしれないという恐れから、死後婚姻させるという日本・アジアに多く見られる風習「冥婚」を題材にした作品です。現在において婚姻とは、歴史、人種、経済などの様々な背景が溶け合う多様性の因子であるとも言えますが、こうした風習では価値感や概念などの見えない「正しさ」が、死後の世界を「在る」として死者にまで向けられ、求められている様を切り取ったものといえます。また、本展では越中の新たな試みとして、AR(Augmented Reality=拡張現実)を取り入れた「写真作品」を発表します。 端末を通して見る目の前の風景に仮想の視覚情報を加え、重ねて表示するこの技術は、近年では『Pokémon GO』に取り入れられるなど、私たちの身近に多く見られるようになりました。自身の目を通して見る「在る・無い」の境目が消失した風景の中で、私たちはその風景により疑いの目を向ける必要があると言えますが、しかし実際にはそれらは「在る」とされて扱われ、実際の行動や思考にまで大きな影響を及ぼしている。越中は新作《 checking "checking answers" 》のシリーズにおいて、ARを通して見る世界に、シンプルでユニークな方法で「答え合わせ」という眼差しを導入します。これにより鑑賞者は自身の目の前の風景を「見比べ」ることになるのですが、次第に「答え合わせ」の「答え(正しさ)」をもまた、疑うべき対象であるかもしれないことに思い至るのではないでしょうか。

本展は、多様性から画一性、個から集団へのモーメントがどのように生じ、どのような関係性を持ち、どのようにして収斂されていくのかを、「風習・習俗」と「先端技術」の二つの視点から考察するものになるのではないでしょうか。

〈ステートメント〉

集合は同じ目的や環境によって意識せずとも形づく。集合の中には多数の個が存在し、一つ一つの個は「個」としての自身を認識している。集合しても個とは唯一絶対的な存在であるにも関わらず、他者からは他者の価値観や好みで個としての存在よりも量や数で総称されることがある。集合の中の「個」に対して他者と自己が持つ認識に差があることを感じた。この差を模索するために、「集合と個」の関係に着目し制作してきた。

近年制作している中で、集合した多数の個によって多様化が生じるはずが、気づかないところで多様化は消え、時間と共にいつのまにか集約された1つの結果のみにすり替わっていると感じることがあった。この画一化の結果までの過程には多くの意見や試み(多様性)があったはずなのに、他に選択の余地がない結果(画一性)のみとなり、そして、私はそれを当たり前のように従順していると感じた。多様性である根源を集めることで、ひとつになった過程や理由が表面化されるのではないかと思っている。

越中正人

京都市中京区烏帽子屋町502 2F.3F. 4F Tel:075-231-0706 休廊日:月曜日

ギャラリー知

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鳥彦 個展
「メランコリック ポートレイト」


2017.12.12 (火) ~ 12.24 (日)

〈アーティストステートメント〉

写影室に入った時、かすかに湿った空気が顔をなぜた。天井近くにある小さな窓から、黄色がかった日差しがホコリを照らし出している。「ずいぶん洒落た格好をしてきたんだな。」と、先に来ていた彼に声をかけた。
「まあ、こんな時くらいはなあ。」気のないそぶりで彼が返した。
画家が肖像画を描いているあいだ、じっとしながら彼はどんな顔をして動きを留めているのかを考えていた。

鳥彦

京都市中京区寺町通丸太町東入る南側下御霊前町633 青山ビル1F Tel:075-585-4160 休廊日:月曜日

KUNST ARZT

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「ウォーホル美術 」


2017.12.12(火)〜 12.24(日)

岡本光博(キュレーション)
石場文子 彌永ゆり子 大石茉莉香
菊池和晃+にしなつみ 釣光穂 はかなシ
札本彩子 山崎なな  前田真喜 宮崎敦

KUNST ARZTでは2017年最後の展覧会として、 「ウォーホル美術」展を企画しています。
私的アート史ですが、「マルセル・デュシャン」 の後(※1)は、現代に至るまで、 「アンディ・ウォーホル」の影響が大きいと 考えています(※2)。
当然、KUNST ARZTにおいても、 「アンディ・ウォーホル」の仕事の更新/批評が 可能なアーティストの仕事を 積極的に紹介してきました。
本展は、その方向性に該当する アーティストたちに、あえて真正面から 「アンディ・ウォーホル」をテーマとした 作品の出品を依頼しました。

※1:2017年は「マルセル・デュシャン」の便器の作品が発表されて100年目にあたる。
※2:もう一人あげるとすれば「ヨーゼフ・ボイス」だと考えています。

KUNST ARZT 岡本光博

京都市東山区夷町155-7 2F Tel:090-9697-3786 休廊日:月曜日

ギャラリー ヒルゲート  Gallery Hillgate

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〈1・ 2 F〉
「版画集『京都十景』出版記念展」

2017.12.12(火)〜 12.17(日)

 

〈1 F〉
竹内淳子 展
「いきものがたりⅡ」


2017.12.19(火)〜 12.24(日)

 

〈2 F〉
高月紘 展
「俳夢雲(ハイムーン)」


2017.12.19(火)〜 12.24(日)

京都市中京区寺町通三条上る天性寺前町535番地 Tel:075-231-3702 休廊日:月曜日