◆展覧会についての最新情報は、各ギャラリーのサイトでご確認ください。
イムラアートギャラリー京都 imura art gallery Kyoto

宮本佳美
|
|
![]()
Dual world ![]()
afterimage |
2025.2.8 (土) ~ 3.1 (土) この度、イムラアートギャラリーでは、6 回目となる宮本佳美の個展を開催いたします。 学生時代より一貫してモノクロームの絵画を描いてきた宮本ですが、その根底には、「光」という現象を捉え たいというシンプルな追求があります。 押し花やプリザーブドフラワーを用いて透過する光を捉えることから始まり、彫刻や白く着色した花に現れる 陰影を捉えて光と影を描く、あるいは海外の強烈な陽射しを浴びる鉢植えの花の印象を描いた作品等、モチー フとなる対象はさまざまですが、その制作活動には、どうしたら「光」を描くことができるのか、という作家 の問いが常に存在しています。 宮本は、2022 年にエミール・ガレやドーム兄弟のガラス器をモチーフに、やはり光をテーマとした新作を発 表しました。その制作を振り返り、「ガラス表面の輝きを捉える光、内側から透けてくる光、物を知覚するた めの光、その 3 つの光を描いていました。(中略)ただ、絵を描く過程においてガラスそのものと十分に向き合っ ていない違和感を感じていました。ガラスの表面に起こる現象を描き出している感覚でした。」と回想します。 本展の新作に描かれるのは、氷に閉じ込められた植物です。当時、描ききれなかったガラスの中の部分、物質 としてのガラスの表面と裏面の間にある世界を描くために、氷に閉ざされた空間を人工的につくり出し、新作 のモチーフとしました。小さな空間の中に生じた気泡の爆発を描いた作品は、宮本のこれまでの「光」に対す る渇望を表出させているかのようです。 光を求めて辿り着いた作家の現在地を、是非ご高覧ください。 『心に太陽をもて――宮本佳美と内なる燃焼』
|
京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31 Tel:075-761-7372 休廊日:日・月曜日&祝日
同時代ギャラリー DOHJIDAI GALLERY of ART

〈ギャラリー〉
volumetric light 2022 – ’25
|
|
![]() |
2025.3.11(火)〜 3.16(日)
2022年より、コロナ禍に見た雲間から射す光の帯にイメージを膨らませ「volumetric light」というシリーズを制作してきました。 |
小間size KOGEI展 |
|
![]() |
2025.3.18(火)〜 3.23(日)
京都工芸美術作家協会はあらゆる会派の垣根を超え集まった、稀有な工芸作家団体です。 |
京都市中京区三条御幸町南東角 1928ビル2階 Tel:075-256-6155 休廊日:月曜日
エンアーツ eN arts

パワーショットのエルドラド
|
|
![]() ©teppei sako 2025 |
2025.2.1(土)〜 2.28(金) 機材協力:キヤノン株式会社 eN artsでは 2025年2月1日から2月28日まで 迫鉄平個展「パワーショットのエルドラド」を開催いたします。 2016年 清水穣氏キュレーションによるshowcase#5(写真および動画作品に特化したグループ展シリーズ5回目)にて 初めてeN artsで展示した迫鉄平。以来彼の活躍は目覚ましく、私は彼が展覧会やSNSで発表する作品に注目して参りました。中でも迫が Instagram ( @teppei_sako )で発表する「パワーショットのエルドラド」のファン。そこには誰もが目にしている日常の光景を彼の目線で切り撮ったスナップショット10枚が1週間ごとにまとめられ、その1週間の出来事と共にアップされており、私はそれらの投稿をあたかも自分自身の絵日記を見返すかのように楽しんでいます。 2016年showcase#5で清水氏がプレスリリースに寄せたテキストに「スナップ写真をみるとき、我々はその写真の光景の手前にいたはずの写真家を見ているのでしょうか?-中略-写真を『見る』とは、自分の外に出て、写真家に重なることに他なりません」と ありましたが、それは、よそのひとの絵日記を、まるで自分の絵日記を飽くことなく見返すことが出来る という事に通ずるのかもしれません。ある時ふと「パワーショットのエルドラドでeN artsを埋め尽くしたい」という衝動に駆られ、迫氏に今回の個展開催の依頼をしました。 撮影の時は「あ!」と「お!」しか考えていない と言う迫。2015年キヤノン写真新世紀でグランプリ賞を受賞し、2016年に新作「剣とサンダル」を発表した際のINTERVIEWでは次のように語っていました。「『Made of Stone』以降の映像作品は、写真を撮ろうとする「あ」という決定的瞬間、シャッターチャンスを「あ- – -」と引き伸ばし時間を挿入するものでした。一方で、『剣とサンダル』の写真作品は、カメラを向ける対象に同時多発的に複数の「あ」があって「あ、あ、あ、あ」と細切れの決定的瞬間を挿入するものです。」 本展では「パワーショットのエルドラド」の為に撮り溜めた70,000以上のスナップ写真から選ばれたものを軸に、そこから創り出された写真及び映像作品が展示される予定です。 迫鉄平の 「あ!」から「あ- – -」「あ、あ、あ、あ」への 変身ぶりを eN artsにて お楽しみ下さい。 eN arts 迫鉄平『パワーショットのエルドラド』
|
京都市東山区祇園北側627 円山公園内八坂神社北側 Tel:075-525-2355 開廊日:金・土・日曜日
ギャラリー16 galerie16

佐々木昌夫 展
|
|
![]() |
2025.3.11(火)〜 3.29(土)
意味の媒体である新聞や書物を燃やし、灰にする仕事をしていた頃があったが、このところは、工業製品の鉄を腐食させ、自然界に遍在する酸化鉄に戻す仕事をしている。何ら進展もなく、同じことを繰り返しているにすぎない。いずれも、人間に飼い馴らされた物を、思い通りにならない他者としての物質に戻しているのである。時間には限りがあるというのに、存在に馴染めず、一方でこの社会に馴染んでしまうことを恐れて、徒労ばかりを積み重ねているのだ。今回、せめて九つの鉄の箱に内蔵された不明の空間から、死の気配が漂えばよいのだが。底が抜けてしまったこの社会で、死は創造の契機となることだろう。 |
往復芸術
|
|
![]() |
2025.4.1(火)〜 4.12(土) この展覧会は、絵画や映像作品などを制作する美術史家の野村幸弘と、詩人で現代美術家の佐倉密による二人展です。展覧会名の「往復芸術 ― Correspondent Art」は、往復書簡という言葉に着想を得た野村の造語で、コラボレーションなどとは異なる二人の作家の関係性を意味しており、<作る>に加え<交換・所有>することで初めて成立するものの見方を示しています。一人ひとりの作品と、二人の間から生まれた作品の両方をお楽しみください。 |
京都市東山区三条通白川橋上ル石泉院町394 戸川ビル3階 Tel:075-751-9238 休廊日:月曜日
ヴォイス・ギャラリー MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w

西村勇人
|
|
![]() 塚穴1号墳(長野県飯田市) |
2025.4.12(土)~ 4.27(日) 13~19時 このシリーズでは、現代人の暮らしの傍らで、それとは無関係に存在しつつ景色のなかで交ざり合う古墳に着目して、歳月の積層の上に生きる人間のありようを現出させることを試みる。古墳は十数世紀前に権力者の眠る墓として象徴性も持ちつつ築造されたが、現在に至る過程で尊厳を保持されないかたちで毀損され、または都市のうちに埋もれ静安を保てなくなっているものが少なくない。ごく近年に文化財としての価値が認識され保護・保全の対象となってきたが、すでに進んだ都市化のために家屋・公共施設や公共インフラなどとの間に緩衝もなく墳丘が残る景観は、時間も意識も大きく隔たる人間の営みが隣り合う奇異な相をなしている。(西村勇人)
1977年島根県生まれ。科学の研究現場および科学そのものから着想した写真作品のほか、人の営みの痕跡の残る風景に着目して撮影を進めている。 |
*常設部では、10数人のアーティストの絵画・写真・彫刻等をご紹介します。
<出版物>
ギャラリーの活動を概観していただくシリーズを発行しました。
電子版とペーパーバック(ご注文ごとに紙の本として印刷し製本)版があります。
クラフティヴ電子出版株式会社より出版。
vol.1「裏側を通る風: ドローイング日記2021-2022」(著:坂本優子+松尾惠、デザイン:谷浩志)
vol.2「円景を眺める」(著:日下部一司+松尾惠、デザイン:谷浩志)
2025年にも、ギャラリー+アーティストの本を引き続き刊行いたします。
京都市下京区筋屋町147-1 Tel:075-341-0222 営業時間:13時~19時 休廊日:HPにてご確認ください。
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

KCUA OPEN CALL EXHIBITIONS
|
|
![]()
和田真由子《horse》 ![]() 関口正浩《名無し》 |
2025.1.11(土)〜 2.11(火) 主催:京都市立芸術大学 絵画とは見る人の内で浮くものですが、本来あるべき姿での鑑賞が達成されることは少ないように見受けられます。反って、支持体を甘受または愛好し、壁に依りかかることを善しとする姿勢までもが常態化しています。イリュージョンを共有する装置としては未だ演劇を追い抜けませんが、「描く+絵具」という身体と物質を視覚上で統合し、イメージを浮かしめる絵画の本質的有様が実現されないのは不本意の極みです。 かつて、非物質化されたものが最も大切であると説いた者がいましたが、極めて的確な先行した絵画論であったと言えます。 「Lʼessentiel est invisible pour les yeux. 本当に大切なものは目に見えない*」本展覧会では、非物質のレイヤーが絵画を支えていることを指摘する関口、浮いた状態で完成することを見越した作品を作り続ける和田の2作家に着目し、美術における宇宙時代の遅すぎた到来を寿ぎ、未来へ向けた議論の場を生成します。 * ”Le Petit Prance” Antoine de Saint-Exupéry, folio 15 mars 2007 (テキスト:和田真由子) |
KCUA OPEN CALL EXHIBITIONS
|
|
![]() |
2025.1.11(土)〜 2.11(火) 主催:京都市立芸術大学 本展覧会は、美術史家・岡田温司著『半透明の美学』をきっかけとして、現代(とくにコロナ禍を経た今)における絵画の意味を再考しようと構想されたものです。絵画という画像の形式は「媒介性」にこそ本質があるのだとしたら、「鏡」、「痕跡」、「灰色」、「2次元と3次元」、「実在と存在」のあいだ、そして「天使」──さまざまなテーマが「半透明」というキーワードによって貫かれていると言えます。ひいては、視覚というもの自体の「根源性」と「媒介性」についてが、絵画という「半透明」なイメージのありかたと深く関係しているのかもしれません。 スマートフォンやパソコンの画面を介して遠く離れた人や場所のことを見るように、普段は意識していなくても、私たちは必ず何かを通して見ています。ものを “直接” 見ているということはありません。それは(あるいは比喩として)「窓」や「眼鏡」などを通して見るといったことだけではなく、そもそも私たち自身の「目」を介して見ているからです。ならば、「見る」ということについて改めて考えることは、私たち自身について考えることに他なりません。 絵画を見るとき、問題になるのは私たちの視点です。すなわち、知識や経験など「見かた」に影響を及ぼしているもの──たとえば、自分が生まれ育った時代や地域について顧みることにもなるでしょう。本展のタイトルは、島谷ひとみの楽曲『Perseus-ペルセウス-』から引用しました。平成という時代を象徴するような歌詞であると同時に、まなざしの対象を石化させてしまうというメドゥーサを退治したペルセウスが、視覚という幻想の媒体として称揚する「半透明」なそれは、絵画そのものを象徴しているのかもしれません。 (テキスト:飯盛 希/美術批評家) |
京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1F Tel:075-585-2010 休廊日:月曜日
MORI YU GALLERY 京都

黒田アキ 個展
|
|
![]() |
2025.2.8 (土)〜 3.30(日)
MORI YU GALLERYは2月8日(土) より、黒田アキ個展「/I/CHI-KYU/CITY/ 2」を開催いたします。
黒田アキ Aki Kuroda 日本では1993年に東京国立近代美術館において当時最年少で個展を開催(1994年、大阪の国立国際美術館へ巡回)、翌95年にはサンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)に参加することで世界的な評価を受けました。また、1993年にはロシアバレエの傑作『Parade (パラード) 』の再演にあたり舞台美術を担当しました。(パリのオペラ座、アヴィニョン国際演劇祭で上演)この『Parade (パラード)』は、1917年にジャン・コクトー(台本)、エリック・サティ(音楽)、パブロ・ピカソ(舞台美術・衣装)という組み合わせで、パリのシャトレ座にて初演された伝説的バレエ作品です。 黒田の美的関心は広く、1985年から哲学者のジャック・デリダやミシェル・セールが寄稿する美術文芸誌『NOISE(ノワズ)』を編集、創刊しています。1991年には、より私的な『COSMISSIMO (コスミッシモ) 』という美術誌を創刊し、その誌上ではヴィム・ヴェンダースやソニア・リキエルの作品が黒田の絵とともに戯れています。 また、建築家の安藤忠雄やリチャード・ロジャースとのコラボレーション、TOKYO DOME MEETS PORT HALLにおいて数十メートルのWALLアートワークや高さ9mのオブジェを制作する(2008年、東京)など、他分野との交流も多い作家です。(2003年に黒田が全アート・ワークスを担当した京都の南山城小学校は、イギリス王立英国建築家協会「ワールドワイド・アワード」(2004年)を受賞) このように黒田は、一枚のカンヴァスと対峙する画家であると同時に、不安定で予期しがたい状況を軽やかに且つ確実に足跡を残しながら、 総合的な表現を続けている希有な作家なのです。 |
京都市左京区聖護院蓮華蔵町4-19 Tel:075-950-5230 休廊日:月曜日・火曜日・祝日
ギャラリー ヒルゲート Gallery Hillgate

〈1F〉
|
|
![]() |
2025.3.11 (火) ~ 3.16 (日) 好きなもの 海
私はこの塩屋で、今絵を描いている。 2025.春 近藤 弘子 |
〈2F〉
|
|
![]() |
2025.3.11 (火) ~ 3.16 (日) |
〈1F・2F〉
|
|
![]() |
2025.3.18 (火) ~ 3.23 (日)
・ギャラリーなかむら、ギャラリーマロニエ、同時代ギャラリー、生活あーと空間ぱるあーと で同時開催。 |
〈1F〉
|
|
![]() |
2025.3.25 (火) ~ 3.30 (日) |
〈2F〉
|
|
![]() |
2025.3.25 (火) ~ 3.30 (日) 木々や草花、それらとともにある暮らし、身近な自然…… |
〈1F〉
|
|
![]() |
2025.4.1 (火) ~ 4.6 (日)
私は主に人物をモチーフとして具象彫刻を制作しています。 |
〈2F〉
|
|
![]() |
2025.4.1 (火) ~ 4.6 (日) 描くものは、日常のできごとが発端となる。 |
〈1F・2F〉
|
|
![]() |
2025.4.8 (火) ~ 4.13 (日)
2013年、特定秘密保護法の強行採決以来、この国で戦争の道へ踏み出す動きがひときわ慌ただしくなり、不安にかられた美術家たちは、それぞれの作品をかかげて、毎月9日夕暮れ、京都河原町の街角に、ただ立ちはじめました。
いま、平和のために非戦を願う美術家たちの作品展 2025実行委員会 |
〈奥庭空間〉
|
|
![]() |
2025.1.13 (月・祝) ~ 6.15 (日) 神の法則を知ろうとする人類の営みはいつしか限界を忘れ、畏れることを忘れた。 |
京都市中京区寺町通三条上る天性寺前町535番地 Tel:075-231-3702 休廊日:月曜日
京都芸術センター Kyoto Art Center

<ギャラリー南、北ほか>
開設25周年記念プレイベント:
|
|
![]() |
2025.2.1(土)〜 3.16(日) 京都芸術センターは、2025年4月に開設25周年を迎えます。その25周年プレ企画として2025年1月から3月にかけて、京都芸術センターが設立された2000年前後に生まれ、関西を拠点に活動しているアーティスト11名からなるスローイング・スパゲッティと、ワークショップやパフォーマンスを実施します。 京都芸術センターは2000年の開設以来、異なった価値観や文化的背景を持つ人々が交流することのできる公的な施設であろうとしてきました。たしかに、異なった価値観を持つ人々はこの場所に集っていると言えるでしょう。しかし、人々のあいだに交流は生まれているのでしょうか。 スローイング・スパゲッティは、話し合いの場を築きあげる取り組みとして2023年に京都で発足し、ヒエラルキーのない対等な関係であることを集団のポリシーとして活動してきました。しかし、集団の中で役割や思考回路の固定化、意思決定や継続の難しさに直面しています。それでも、途中で投げ出さずに粘り強く議論を重ねて、当初予想していなかった地点へたどり着くことができます。一人ではなく集団での議論を続けることで、個人では実現できないことを実践する場が生まれ、社会と繋がる接点を持つことができるのです。 スローイング・スパゲッティが結成され約1年半という時点の今、私たちは、彼/彼女らとともに、様々な人が集う京都芸術センターというこの場所で集団におけるコミュニケーションをめぐる問題を見つめたいと思います、そのうえで、異なった価値観を持つもの同士の交流の可能性について改めて考えてみたいと思います。 ※京都芸術センターの通常の展覧会とは開室時間が異なっていますので、ご注意ください。
《アーカイブ展示》
《ポット・ラック・スパゲッティ》(会期中の土・日曜日)
プロフィール: |
京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 Tel:075-213-1000
GALLERY TOMO

篠原猛史
|
|
![]() |
2024.11.29 (金) ~ 12.14 (土) 展示に際して篠原猛史は京都市に生まれ、1981年にNYのプラット・インスティテュートのドローイング専攻を卒業。その後はベルギーを中心に、カナダ、ガーナ、フランス、北欧など様々な国々を拠点としながらその芸術を磨き上げてきた。初めに渡ったNYではヨーゼフ・ボイスの薫陶を受けその社会彫刻の概念を参照し、また親交のあったキース・へリングとは互いの作品を交換するなど知己を得て、80年代よりその名を知られ始めた。00年代に入ってから現在は日本国内に拠点を移し、現在は東京大学の講師としても活動している。 篠原の作品は立体と平面、抽象と具象の区別は特にない。風、水、火、音などあらゆるものを素材と見立てて作品を構成させる。これらは単なる造形の構成でもなければ、抽象的なコンセプトの主張でもなく、自然の絶えざる循環と人間の営為によるその関係性といった、現実的な問題についての表現である。 ここ数年間、「臨界」というテーマで制作を重ねてきた篠原。フィボナッチ数列のように、これまで生み出したイメージを着実に重ね、限界のそのさらに先を目指しながら放物線を描いている。今回の作品群は、スウェーデン、ベルギー、NYなどこれまで過ごした様々な地域の水を用いて絵具を溶いて制作。内と外、雨の中で制作をしながら、それらを持ち帰り室内で水性及び油性の絵具で仕上げている。 今回の青は、これまでと比較しより光が届かない海の底を連想する深い青が中心となっている。これは篠原の歩みが自然の原理に従い放物線となって表れ、淡い青からより深い蒼へと変わりゆく色相となっていることがわかる。万物は永遠にその形を留めることはできないが、絶えず移ろう時の中で限界を越え続けてきた篠原の歩む軌跡が、こうした色相の変化をもたらしているのかもしれない。 また今年は近作を収録した新たな作品集「IMAGE OF MERKMAL」を刊行した。こちらはオンラインと共に本展示に於いても販売する。 近年の主な個展は、「生の臨界点」GALLERY TOMO(京都、2023)、「月の臨界角」松坂屋上野店外商サロン(東京、2023)など。近年出展したアートフェアとしてACK(国立京都国際会館、2021、2022)、art KYOTO 2023(元離宮二条城、2023)、アートフェア東京2023(東京国際フォーラム、2023)など。彼の作品は、大英博物館(イギリス)を筆頭に、ヘント市立現代美術館(ベルギー)、愛知県美術館(名古屋)、国立国際美術館(大阪)など、数多くの著名な公共及び民間のコレクションに収蔵されている。 GALLERY TOMO |
京都市中京区寺町通丸太町東入る南側下御霊前町633 青山ビル1F Tel:075-585-4160 休廊日:月・火曜日
KUNST ARZT

Yo!SHIKO 個展
|
|
![]() |
2025.3.11(火)〜 3.16(日)
KUNST ARZT では、Yo!SHIKO の初個展を開催します。 (KUNST ARZT 岡本光博) 【展覧会コンセプト】
「もう一人の自分とキスができるのか」 |
永戸萌子 個展
|
|
![]() |
2025.3.18(火)〜 3.23(日) KUNST ARZTでは、初となる
永戸萌子(旧姓:粟坂)の個展を開催します。 (KUNST ARZT 岡本光博) 【アーティスト・ステートメント】身体ベースで彫刻やインスタレーション、
パフォーマンスを発表。 |
京都市東山区夷町155-7 2F Tel:090-9697-3786 休廊日:月曜日
ギャラリー恵風 Gallery Keifu

*今後周囲の状況を鑑み、変更することもございますので、ご来場の際はホームページやFacebookでご確認くださいませ。
〈1F+2F〉
|
|
![]() |
2025.3.6(木)~ 3.16(日)
辛いことがあった時、そのことに集中してしまうと辛さはもっと大きくなります。 |
〈1F+2F〉
|
|
![]() |
2025.3.18(火)~ 3.23(日) 描くということは私にとって、自分自身の状態を確認し、認めることだと思っている。
生きていく中で生じる気持ちの「ゆらぎ」 それらを表現する役割を担ってくれているひとつに「色彩」がある。 色彩を重ねる中で生まれる、あらゆる現象すべてが自分の化身とするなら、どんな結果であっても受け入れ、認めることの繰り返しをする、それが自身の制作指針となっている。(井手本) |
〈1F〉
|
|
![]() |
2025.3.25(火)~ 3.30(日) お気に入りのカップ、窓辺の植物、読みかけの本。 |
〈2F〉
|
|
![]() |
2025.3.25(火)~ 3.30(日) 一日、一日と刻むように毎日を過ごす中で、ふとした瞬間に見える色彩や形、琴線に触れるもの、またハレの日に感じる喜び。自身の中で生まれ、積み重なった感情や周囲での出来事など、身近なものごとを描き留めました。
初めての個展となります。 |
京都市左京区聖護院山王町21-3 TEL:075-771-1011 休廊日:月曜日
2kw gallery

渡辺千明
|
|
![]() |
2025.3.1(土) 〜 3.23(日)
旅先などで見つけたものをモチーフにして、制作しています。 |
滋賀県大津市音羽台3-29-1 TEL:090-5241-8096 休廊日:月・火・水曜日
Gallery G-77

矢作理彩子 個展
|
|
![]() 「Building of The Light」 |
2025.3.18(火)〜 4.6(日)
ギャラリーG-77で開催される本展は、大阪を拠点に活動する矢作
理彩子のガラス彫刻を回顧する個展であり、光、物質性、そして変容をテーマにしている。彼女は透明性と不透明性のバランスを探求し、光を用いて形と知覚を構築する。彼女の抽象的な作品は鑑賞者の視点によって表情を変え、影と輝きが動的に作用することで新たな表現を生み出す。 Reflection of Life – Beyond the Light of Glass というタイトルは、矢作が彫刻を通じて経験や感情の移ろいを探求していることを表している。彼女は個人的な思索、一瞬の出来事、自然現象から着想を得て、光、透明性、影を用い、記憶、変化、無常を抽象的に表現する。各作品は、鮮明な瞬間や変化の過程、そして知覚を形作る目に見えない力をとらえている。本展ではさまざまなシリーズを通じて、ガラスがどのように光を保持し、拡散し、操作するのかを探求し、それによって彼女の知覚と変容に関する考えを表現する手段となっている。 彼女の作品は、装飾的でも機能的でもなく、ミニマリズムやコンセプチュアルアートの言語を取り入れ、形と素材の相互作用を重視する。ガラスの持つ本質的な光、影、奥行きに焦点を当て、固定されたオブジェではなく、光や透明性によって変化し続ける構成物として存在している。矢作は制作の要素を根源的な部分へと削ぎ落とすことで、経験や感情、そして無常の美しさをとらえ、鑑賞者が単にオブジェそのものではなく、光と知覚の儚い相互作用を体感できるようにしている。 Dreamy Silk Drifting in Glass シリーズでは、矢作は絹に「声」を与え、ガラスに閉じ込めることで儚さと永続性の繊細なバランスを表現する。彼女は絹という自然素材と、古代から存在するガラスとの関係を探求し、透明性と層の重なりを通じて奥行きと動きを生み出している。絹の糸がまるで意思を持って漂っているかのように表現し、その儚さをガラスの中に留めることで、浮遊し、時間の中に静止したかのような印象を与える。蚕が繭を紡いだ後、職人たちは手作業で糸を染め、布地が作られる。しかし、その過程で細かな糸は破棄され、職人技の精緻さとともに消え去ってしまう。蚕の犠牲と人間の技によって生み出される絹は、自然と人間の知恵の相互依存を象徴する。矢作はこれらの繊維をガラスに閉じ込めることで、自然と人間の営みが共存するメタファーを作り出し、捨てられた絹の糸が光と透明性の中に留まり続けることを可能にしている。 Deep in The Light は、矢作のこれまでの探求をさらに発展させ、色彩と形状の対比によってドラマティックな効果を生み出している。この作品では素材の埋め込みを行わず、純粋なガラスのみを用いることで、形と色がより決定的な役割を担う。ガラスの中に漂う墨のような暗い形状が透明性の中でうごめき、奥行きと動きを感じさせる。これらの影のようなフォルムは、周囲の光の明るさと強いコントラストをなし、ガラス内部の輝きを際立たせる。影が光の存在を際立たせるように、この作品における暗闇は透明性をより鮮やかにする。この対比が不確かさを生み出し、鑑賞者を作品の内部へと引き込み、見えない何か、もしくは浮かび上がるものを示唆する。それは、知覚の奥に潜む恐れや未知なるものへの問いかけでもある。 この作品における暗闇は、光の欠如ではなく不可欠な存在であり、明瞭さと曖昧さ、透明性と奥行きのバランスを生み出している。矢作は光を単に照らすものとしてではなく、物質の内側に潜む神秘を浮かび上がらせる力として扱い、知覚と変容に関する詩的な瞑想を提示している。 |
京都市中京区中之町73-3 Tel:090-9419-2326 休廊日:月・火曜日
艸居

<艸居>
多和田有希+福本双紅
|
|
![]() 多和田有希+福本双紅 ![]() 多和田有希+福本双紅 |
2025.3.5(水)〜 3.29(土) 本展では、写真家・多和田有希と陶芸家・福本双紅が、写真と陶芸の融合点を探求してきた成果を発表しま す。2020年、京都芸術大学の教育現場から生まれた二人のコラボレーションは、異なるメディアの可能性を拡張しながら、写真と陶芸に共通する言語や感覚の存在を問い続け、その対話を通じて新たな表現の可能性を追求してきました。本展では、その探求の成果として、写真と陶芸を用いた新作の参加型インスタレーションを発表します。コラボレーション作品に加え、各作家の個別作品も併せて展示しております。 多和田は、写真性に根付いた、日常とは異なる次元のコミュニケーションを探求し、実践し続けている現代美術作家です。彼女は、芸術療法や民間信仰のリサーチをもとに、写真の表面を削る、燃やすといった物理的な介入を施す独自の手法を用い制作しています。また、母や母系家族など他者と協働する制作を通じて、新たな関係性や記憶の層を浮かびあげることにも取り組んでいます。こうした手法によって、写真・絵画・彫刻の境界を超え、本来写真が持っていたアウラや魔術的な力を取り戻そうと試みています。 福本は、陶芸を基盤としながら、その枠組みを超えた表現を探求する作家です。淡く繊細な釉薬表現を特徴とし、硬質な印象を持つ磁器に柔らかさや温かみを引き出し、独自のアンビバレントな美を創出しています。また、焼成の過程で生じる歪みを受容する造形方法によって、作家の意図と偶然性が共存する、唯一無二の表情を持つ作品を生み出しています。
本展では、二人のアーティストによる実験的なインスタレーション作品「空の香」を展示します。本作では、観者も作品の創作に参加し、展覧会の終了とともに作品が完成します。 作家ステートメント:
「落下する青」 来訪者が水を吹きかけると、イメージは歪み、滲み、溶け合い、流れとなり、器の口の最も低い一点へと集まる。水滴は重力に引かれ、ある瞬間落下する。床に置かれた真っ白な磁器の林檎や壺が、その雫を受けとめる。 人生のある瞬間、わたしたちは来たるべき誰かへ向かい、すさまじい速度で接近し、束の間の相乗りの後、再び遠ざかる。時代を超えたわたしたちの肖像は、見知らぬ誰かが吹きかけた水の粒子に溶け、器からこぼれ落ちる。
落下する青い釉薬は、取り戻せないものの気配に満ちている。 |
艸居:京都市東山区元町381-2 Tel: 075-746-4456 開廊時間:11:00AM - 6:00PM 休廊日: 日・月曜日
艸居アネックス: 京都市中京区一之船入町375 SSSビル3F Tel: 080-9745-8452 開廊時間:1:00PM - 6:30PM
休廊日: 日・月曜日
京都 蔦屋書店

<6F アートウォール>
品川美香 個展
|
|
![]()
《sense of wonder》 |
2025.2.12(水) ~ 3.7(金) 主催:京都 蔦屋書店
品川美香は、「私とは何か、人間とは何か」というテーマを軸に、子ども、スカル、隕石、山、植物、昆虫などの、作家が選んだ象徴的なモチーフを組み合わせながら、西洋絵画的なリアルさと、平面的な日本絵画的表現を合わせた独自の世界を描いています。 ※『センス・オブ・ワンダー』…子どもが自然に触れ、神秘さや不思議さに驚嘆する感性の大切さを記したエッセイ集 【アーティストステートメント】私は、わからないことや解決が難しい物事について考えるために絵を描いています。作品は、見る人の環境や経験によって感じ方が違いますが、子どもの瞳にはマクロとミクロのイメージを描き、蜜蜂は蜂群崩壊症候群など、それぞれメタファーを持ちます。それらは小さな命の存在と、歴史や宇宙などの大きな存在とのつながりを示唆していて、私にとって道具主義や功利主義では無く一つ一つの命そのものに価値があることを意味します。 |
<5F エキシビジョンスペース>
天野タケル 個展
|
|
![]()
《Venus》 |
2025.2.22(土) ~ 3.17(月) 主催:京都 蔦屋書店
天野タケルの京都 蔦屋書店における初個展「Venus in the Galaxy」を開催します。 |
京都市下京区四条通寺町東入ニ丁目御旅町35 京都髙島屋S.C.[T8]5・6階
Tel: 075-606-4525 営業時間:10:00~20:00 (不定休)